I.Nさま 78歳
【はつらつ元気12月号に掲載されました】
ご近所でも評判なほど料理上手のIさんでしたが、ある日、テーブルに”刺身の入った靴“を並べ、大量のマヨネーズをかけながら「召し上がれ」と微笑むという出来事がありました。ご家族の方が突然の異変に驚かれて、「どうしたの?」と尋ねても、まともに会話が成立しなかったそうです。
「ついに母が認知症に…」と不安になり、病院を受診したところ、Iさんは要介護認定を受けました。しっかり者だったIさんの現状に悲しみを抱く一方、「今後の深刻な介護を思うと、暗い気持ちになった」そうです。
Iさんが当院に来られた理由は、ひざを痛めたため。ご家族とともに来院されました。
さっそく足もみを始めると、脳の反射区が点在する親指を極端に痛がります。また、ふくらはぎが力なくテロンとしていました。施術中、Iさんが不明なことをずっと話されており、ご自身の年齢も判別できない状態でした。ところが足もみの施術を続けていると、ふくらはぎがピンと張ってきて、血液活性を実感。それとともに、Iさんの目に力がこもってきて、表情も柔和になったのです。何より驚いたのが、声をかけたらスムーズに応答できたこと。会話が成立するのです。
ひざ痛の解消を目的に来られたのですが、思いがけない認知症の改善ぶりに、何よりもご家族が驚かれていました。数日後、「ぜひもう一度…」と改めて来院されたので、2度目の足もみを行いました。すると、その晩、意識がいよいよハッキリと戻って、料理を再開されたといいます。以前のように、おふくろの味がテーブルに並び、ご家族から喜びのご報告を受けました。